夏至の食べ物や風習って何?世界で地域ごとに違う夏至の文化も紹介!
天気予報を見ていると、よく耳にする「夏至」というワード。
「夏至」って聞いても、イメージがわかない人は多いのではないでしょうか。
私自身も、夏至がどういうものかを知ってはいますが、特に何かすることはありません。
でも海外では、大切にされていて大きなイベントがあったり、日本でも地域で夏至の時期に食べる食べ物が違ったりするのです。
今回は、世界各地の夏至の食べ物や風習を紹介しますので、夏至について知っていきましょう!
この記事を読めば、夏至の風習がこんなにも世界で違うのかときっと驚きますよ。
夏至の食べ物ってなにがある?そもそも夏至ってなに?
世界各地の夏至の違いや風習を紹介する前に、まずは、夏至について知っていきましょう。
夏至は、天文学で決められていて、日の出から日の入りまでの時間がもっとも長い日のことをさします。
夏至は決まった日ではなく、だいたい6月21日か22日といわれています。
夏至と反対の冬至に食べる食べ物
夏至とは反対に、冬には日照時間が一番短い「冬至(とうじ)」というものがあります。
日本の冬至の食べ物の風習は、名前の最後に「ん」が付く食べ物を食べます。
うどん、ぎんなん、なんきん(かぼちゃ)、レンコン、にんじん、寒天はよく冬至に食べられています。
「ん」は「運」にかけており、これらの食べ物を食べることで冬至の日には縁起担ぎをします。
また、お風呂に柑橘類のゆずを浮かべた「ゆず湯」に入る習わしがあります。
これは、「冬至」と「湯治(とうじ)」をかけて、健康祈願をしていたと考えられています。
夏至の食べ物と田植えの関係
では夏至には、どのような食べ物を食べるのでしょうか?
実は、夏至には冬至のように決まった食べ物はないのです。
なぜなら夏至の時期は、ちょうど田植えの時期と同じ時期で多忙だったために、冬至のような縁起担ぎをする食べ物がなかったといわれています。
ですから、夏至から11日目の「半夏生(はんげしょう)」の時期までに、田植えを終えて休む際に食べる食べ物が、夏至の食べ物です。
それらを食べることで、田植えした稲の豊作を願っていたと考えられています。
夏至の食べ物は日本各地で違う!地域ごとに紹介
夏至に食べる食べ物は、日本では地域によって食べるものが違います。
ここでは、日本各地の代表的な夏至の食べ物や、その意味を紹介します。
日本各地の夏至の食べ物
大阪をはじめ、関西地方では「タコ」を食べます。
タコの足のように稲がしっかりと根付くように、タコの吸盤のように稲穂が豊作であるようにという願いを込められています。
また京都では、「水無月(みなづき)」と呼ばれる和菓子を食べます。
水無月とは、ういろう生地の上にあずきを乗せて固めた、三角形の和菓子です。
あずきで邪気を払い、お菓子の形で氷を表して、夏バテをしないようにという願いが込められています。
関東では、「半夏生餅」という、小麦ともち米を混ぜてきな粉でまぶしたものを食べます。
半夏生餅は、別名「小麦餅」とも呼ばれています。
半夏生の時期に、田んぼの神様にお供えして豊作を祈り、田植えが終わったあとに神様に感謝しつつ食べます。
中部地方にある愛知県の一部の地域では、「いちじく田楽」という半分に切ったいちじくに田楽味噌をかけたものを食べます。
いちじくは昔の時代には、不老長寿の食べ物と言われ、薬として扱われていました。
田楽は豊作祈願の踊りである「田楽」に由来しています。
ですので、いちじく田楽は、健康祈願と豊作祈願に願掛けした食べ物なのです。
北陸地方の福井県の一部の地域では、「焼きサバ」を食べます。
なんと一人一本ずつ、家族で食べるそうで、この文化は江戸時代から続いています。
田植えで疲れた体を休め、サバを食べて栄養補給をして暑い夏を乗り切るために食べ始めました。
中国地方の香川県では、冬至と同じ「うどん」を食べる地域があります。
理由として、田植えが始まる時期とうどんの原料である麦の収穫が同じだからです。
刈り取ったばかりの麦で作ったうどんを食べて田植えの豊作祈願をしているのです。
夏至は食べ物だけじゃない!世界の夏至の風習を紹介
世界では、夏至は特別な行事として大切にされています。
特に北欧の国々では盛んで、クリスマスやお正月に並ぶ大きなイベントなのです。
ここまで北欧で夏至が大切にされる理由は、北欧では夏至以外の日照時間が短いためであるといわれています。
そして、日本とは世界各地で夏至に食べる食べ物や、風習も全く違うので紹介します。
スウェーデンでは、夏至の日にミッドソンマルというお祭りが開催されます。
夏至の日から二日間にわたって行われ、夏至の日は祝日扱いになるのです。
日本でいう、「盆休み」のようなものが北欧では夏至にあたるのです。
ミッドソンマルは、「メイポール」という草花で飾られた白樺の柱の周りを、民族音楽に合わせてダンスやゲームをします。
そして、イチゴを使ったケーキや、スウェーデンの主食であるジャガイモ料理、ニシンの酢漬けを食べます。
フィンランドといえばサンタクロースが有名ですが、夏至は、クリスマスの次に大切な行事として扱われているのです。
フィンランドでは、夏至の日にユハンヌスというフィンランド最大のお祭りが開催されます。
この日に悪霊や悪運を燃やして、良い運と夏の終わりの豊作を祈るために、「コッコ」というキャンプファイヤーの火を焚きます。
サウナに入ったり、コッコの周りで踊ったり、ソーセージを食べて過ごします。
フェスタ・ジュニーナという祭りで、フォークダンスを踊ってお祝いします。
食べ物はとうもろこしや穀物を使った料理がメインです。
塩ゆで、ポップコーン、「パモーニャ」というとうもろこしの粉を蒸かしたものが並びます。
そして、ピーナッツを使ったお菓子や「ポン・ジ・ケイジョ」チーズの入ったパンなども並びます。
中国の夏至は、北欧のような祭りはありませんが、冷たい麺類を食べて夏至を過ごします。
小麦の収穫期である夏至の時期に収穫を祝い、次の豊作を祈り、暑い時期なので冷たい麺を食べる習わしがあります。
三重県伊勢市にある二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)では、毎年夏至の時期に夏至の祭りが行われます。
日本の夏至祭は、世界の夏至の祭りのようににぎやかで楽しいものではなく、厳粛で神聖なのが特徴です。
二見興玉神社は、三重県の名所である夫婦岩(めおといわ)を祀っている神社です。
海水で身を清め夫婦岩の前で朝日を浴びることで、「禊(みそぎ)」という行為を行い、不浄を取り除きます。
まとめ
- 夏至は、日照時間が1年でもっとも長い日のことを指す
- 夏至と反対の冬至では、決まった食べ物があるが、夏至には決まった食べ物はない
- 夏至に食べる食べ物は、田植えの豊作祈願や健康祈願をするものである
- 夏至に食べる食べ物は、日本各地でそれぞれ違う
- 世界各地で夏至のお祝いや過ごし方の風習が違う
- 夏至のお祝いが盛んなのは北欧で、歌って踊る楽しい夏至祭が各地で開催される
- 日本の夏至祭は、神聖なものであり、願掛けや神様を祀る日である
日本を含め、世界各地でまったく夏至の食べ物や風習が違うのは驚きましたね!
自分が住む地域の夏至の食べ物を食べてみたり、夏至の風習を大切にしたりしてもらえたらいいなと思います。
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