牛乳の常温放置は何時間まで安全?実際に放置した実験結果をご紹介
通常の牛乳は、何時間なら放置しても大丈夫と言うことは困難です。
未開封の牛乳であれば、12時間常温で放置しても大丈夫とのクチコミもあります。
しかし、根拠はなく、それを鵜呑みにするのは危険です。
何時間か常温で放置してしまった牛乳は、安全かどうかを確認した上で飲むようにしましょう。
この記事では、牛乳が飲んでもよいものかを確認する方法をご紹介します。
ただ、そうはいっても何時間なら飲めるという目安が知りたい場合もありますよね。
そこで、12時間以上、牛乳を常温で放置する実験もしてみました!
牛乳を常温で持ち運びたい方や備蓄しておきたい方のための、おすすめもご紹介しますよ♪
牛乳の常温放置が何時間まで可能かは保存状態による
牛乳を常温で放置できるのは何時間かを一概に言うことはできません。
なぜなら、開封してからの保存状態(経過日数、温度、湿度、細菌の繁殖度等)はさまざまだからです。
また、未開封の牛乳であっても、本来は10℃以下での保存を求められています。
開封したものに比べれば細菌の繁殖速度などは抑えられるでしょうが、そのときの温度、湿度などの条件はさまざまです。
とはいえ、買い物した後立ち話して少し時間が経ってしまうことはありますよね。
子どもが公園で遊びたがって、少し寄り道して帰ることもよくあることです。
どのくらい常温で放置しても安全なのか、目安がわかるといいですよね。
クチコミでは、未開封の牛乳であれば最大12時間放置しても大丈夫とも言われています。
そこで、実際に牛乳を12時間以上常温で放置して、飲めるものかどうかを確認することにしました!
安全性の確認方法の詳細は次の項目でもご紹介しますが、見た目、臭い、沸騰させて固まりができるかの3点から行いました。
- 名称;酪農牛乳(トモヱ乳業株式会社)
- 実験開始時、未開封
- 賞味期限;実験日から9日後
- 殺菌方法;130℃で2秒
- 実験開始時の気温20.1℃、湿度33%
*気温19.0℃、湿度31%
- 見た目、臭いともに変化なし
- レンチンして沸騰させてみたが、サラサラの状態
*気温16.3℃、湿度31%
- 見た目変化なし
- 牛乳臭さが出てきた
- レンチンして沸騰させてみても、サラサラの状態
*気温18.8℃、湿度31%
- 見た目変化なし
- 牛乳臭さは6時間後のときとさほど変わらない
- レンチンして沸騰させてみても、サラサラの状態
*気温19.1℃、湿度32%
- 見た目変化なし
- 牛乳臭さは6時間後や9時間後のときとさほど変わらない
- レンチンして沸騰させてみても、サラサラの状態
*気温16.8℃、湿度35%
- 見た目変化なし
- 牛乳臭さは6、9、12時間後のときとさほど変わらない
- レンチンして沸騰させてみても、サラサラの状態
*気温19.3℃、湿度32%
- 見た目は若干黄色っぽくなった気がする
- 牛乳臭さは15時間後のときとさほど変わらない
- レンチンして沸騰させてみても、サラサラの状態
常温放置36時間後まで確認しましたが、レンチンして沸騰させても固まりができたり分離したりということはありませんでした。
ここで実験に使っていた牛乳の量がなくなってしまったので、別のコップに新たに牛乳を入れて再度実験をしてみました。
再度の実験では、エアコンが直撃する場所に牛乳を置いたのですが、なんと24時間後、レンチンして沸騰させてもサラサラの状態だったのです。
ただ、36時間後の時点では、レンチン確認するまでもなく、黒いブツブツができており、白い部分と透明部分に分離し始めていて、明らかに傷んでいました。
気温20℃以下、湿度30%台程度であれば、長時間常温で放置しても飲むことができる。
実験を行った日が冬だったのでこの結果になったのかもしれませんが、私としては何時間か放置したとしても牛乳を飲むことができるのは意外でした。
あなたも目安が知りたい場合は、この実験結果を参考にしてみてくださいね♪
牛乳を常温で放置したらコップに入れて加熱してみよう
牛乳を数時間常温で放置してしまった場合は、飲む前に安全かどうかをチェックしましょうね。
ここでは、その安全性をチェックする方法をご紹介します。
次のようになってしまったものは飲むことができません。
・目で見る 分離したりブツブツができている
・においをかぐ ふだんと違うにおいがする
・味をみる 酸味や苦味がある
・沸騰させる 豆腐のようにモロモロに固まったり、分離してくる
引用:一般社団法人日本乳業協会
常温で放置した後の牛乳なので、できるだけ味を確かめる方法は避けたいですよね。
ですので、味を確かめる以外の方法で牛乳の安全性を確認するのがおすすめです。
私も、上記の実験の際に味を確かめる以外の方法で確認しました。
沸騰させて確認する方法として私が行ったのは、牛乳を耐熱性のコップに少し入れ、レンジでチンするというものです。
もし、耐熱性のコップをお持ちでなければ、少量の牛乳をお鍋に入れて沸騰させましょう。
レンチン又はお鍋での沸騰後は、コップの中の牛乳をスプーンなどですくって状態を確かめます。
固まりがあったり、分離したりしていれば、その牛乳は飲むべきではありません。
逆に、何の固まりも見られず、サラサラした状態であれば、飲んでも大丈夫です。
もし、大量の牛乳を何時間か常温放置してしまった場合は、捨てるのももったいないですよね。
ご紹介した方法なら簡単ですので、安全性を確認してから飲めるか捨てるべきかを判断しましょう♪
牛乳の常温放置が未開封なら2か月可能なおすすめ商品
子連れドライブや中長距離の電車旅行などで、牛乳を常温で持ち運びたい場合もありますよね。
また、災害時のための準備としても、常温で放置できる牛乳があると便利です。
これらの場合には、ロングライフ牛乳を未開封のまま持ち運ぶか、未開封のまま常備しておくのがおすすめですよ!
ロングライフ牛乳とは、130〜150℃で1〜3秒間殺菌した上、特別な容器に特別な方法で無菌充填したものです。
そもそも牛乳の殺菌法には、次のように大きく分けると3種類あります。
殺菌法 | 内容 | |
1 低温殺菌 | 低温保持殺菌 | かくはんしながら63~65℃で30分間加熱殺菌する方法 |
連続式低温殺菌 | 加熱プレート上を65~68℃で30分間通過させて加熱殺菌する方法 | |
2 高温殺菌 | 高温保持殺菌 | かくはんしながら75℃以上で15分以上加熱殺菌する方法 |
高温短時間殺菌 | 加熱プレート上を72℃以上で15秒以上通過させて加熱殺菌する方法 | |
3 超高温殺菌(UHT) | 120~150℃で1~3秒間加熱殺菌する方法 |
日本の牛乳の9割は超高温殺菌法(UHT)で殺菌されています。
ロングライフ牛乳もこの殺菌法が用いられていますが、その中でもより高温で殺菌されています。
その上、容器の中も無菌状態が保たれるようにしているわけです。
そのため、未開封の場合であれば約2か月間常温で保存できるのです。
ただし、開封後は、他の牛乳と同様に10℃以下で保存する必要があります。
開封後については、ロングライフだからといって常温放置は禁物です。
なお、高温で殺菌された牛乳であっても、タンパク質含有量が減るわけではないので、ご安心ください。
以下、常温で放置できるロングライフ牛乳のおすすめ商品をご紹介します♪
【らくのうマザーズ大阿蘇牛乳(熊本県酪農業協同組合連合会)】
こちらは、濃くて甘いと評判の牛乳です。
200mlのパックだとお弁当と一緒に子どもに持たせることもできて便利ですね。
【森永牛乳(森永乳業株式会社)】200mlパック入り
おいしいと評判の牛乳です。特に200mlパックのものは、容器側面が8角形になっているプリズマパックなので、持ちやすくていいですよ。
【明治それいけ!アンパンマンの北海道牛乳(株式会社明治)】
子どもに大人気のアンパンマンの絵がついているので、小さなお子さんにいかがですか?
まとめ
- 牛乳を常温で放置できるのが何時間と断定することは困難である
- 実験によると、気温20℃以下、湿度30%台であれば、牛乳を常温で長時間放置しても飲める可能性が高い
- 何時間か牛乳を常温で放置してしまった場合は、見た目、臭い、沸騰させたときの状態などから安全性を確認するべきである
- 常温で放置できる牛乳が必要であれば、ロングライフ牛乳がおすすめである
実験を行なったのが冬の日だったこともありますが、意外と長時間放置しても飲めるとわかったことは私としては大きな収穫でした。
何時間なら牛乳を常温で放置できるということは難しいのですが、この記事がだいたいの目安を把握するのに役立つと嬉しいです。
また、傷んだ牛乳を飲んでしまったり、飲めるかわからずに捨ててしまったりする前に、ご紹介した方法で安全性を確認してみてくださいね♪
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ディスカッション
コメント一覧
こんにちは。
この実験は、容器を6つ用意して、3、6、9、12、15、24時間の変化を調べたものですか?
もし容器が1つだけだと、毎回レンチンで沸騰させるで、細菌の繁殖を調べられなくなりますね。
こんにちは!
記事をご覧いただき、ありがとうございます。
実験では、初めにひとつの容器に牛乳を入れていましたが、レンチンさせる際に、そのうちの少量を別の容器に移し替えました。
そして、レンチンした牛乳はその都度捨てました。
そのため、6、9、12、15、24時間後とそれぞれレンチンさせるときの牛乳も初めに用意したままの牛乳であり、一度も沸騰させていないものです。