ログハウスに住むにはデメリットがある!建築費やメンテナンスも伝授
ログハウスは泊まるだけなら、とても快適なのですが、住むとなるとデメリットが存在します。
ログハウスと聞くと、山小屋のイメージがありますね。自然の中に建てられたログハウスに、憧れている人は多いです。
今回はログハウスに住む場合の、気になるデメリット、実際に建てた場合の費用を公開します。
従来の住宅に比べて、細やかなメンテナンスを必要とするので、そのメンテナンスの方法についても考察していきますね。
ログハウスに住むデメリットと回避の方法
自然派志向が高まって、ログハウスの良さが見直されています。
泊まるだけではなく、自分でログハウスを建てて住みたいという人が増えているのです。
木の良い香りや、年中湿度を一定に保てる効果など、ログハウスにはとても魅力があります。
ログハウスとは、丸太が交差する部分がはまるように、積み上げていきます。建築基準法では「丸太組構法」ともいいます。
実はログハウスの屋根は、木造住宅の屋根と構造が変わりません。
しかし丸太が外壁と構造の役割を担っているため、こまめなメンテナンスの必要がでてきます。
なので、いざ建てて住むとなるとデメリットがあるのも確かです。
- セトリングが起きてしまう
- 外壁のメンテナンスが必要
- 木が割れたり反ることがある
- 雨漏りする
- 壁にホコリがたまる
- 雰囲気に合う家具が少ない
- 間取りに制限がある
- 建築条件が厳しい
順に説明していきます。
セトリングが起きてしまう
木材は湿気が多くなると膨らみ、湿気が減ると縮む性質を持っています。ログハウスは木が呼吸をしている家なのです。
また時間が経つにつれ、ログ材の重みにより徐々に圧縮され、ドアなどの建具が開きにくくなります。
そのためログハウスの設計は、住む前にあらかじめセトリングを想定して行われます。
窓やドア枠の上に、セトリング・スペースと呼ばれる50mmのすきまを作っておき、そこに断熱材を詰め、ログ材が下がるのを防ぎます。
外壁のメンテナンスが必要
ログハウスは無垢の木でできているため、雨や風、紫外線にさらされると老朽化してしまいます。
無垢の木の老朽化を防ぐために、外壁を塗装し直す、定期的なメンテナンスが必要です。
木が割れたり反ることがある
ログハウスに使われる無垢の木は、建てる前にしっかり乾燥させて、割れや反りを起きにくくしています。
しかし無垢材が割れたり反ることは、性質上避けられません。建てたあとでも起こります。
雨漏りする
ここでいう雨漏りは「ノッチ」と呼ばれる家の隅の、木材が交差している部分です。
ログハウスの木材は、自然素材ゆえに収縮が発生し、その分隙間ができるのです。
風が強い雨の日には、家の隅から雨が侵入してくる可能性があります。
また雨漏りしたことで、木が腐ったりするので注意が必要です。
壁にホコリがたまる
ログハウスは、木材カット方法が2種類あります。
- ハンドカットと呼ばれる丸太タイプ
- マシンカットと呼ばれる角材タイプ
まずハンドカットとは、専門の職人がチェーンソーなどで、1本ずつカットしたログ材を使用します。
マシンカットとは、丸太を機械で角材にカットしたものです。
ホコリがたまりやすいのは、ハンドカットのログハウスです。マシンカットは角材になるので、丸太よりはホコリがたまりにくいのです。
そのため、丸太と丸太の間にたまったホコリを、こまめに取り除く必要があります。
また丸太はヤニ(脂)が出て、衣服などに付く場合があるので、こまめに拭き取りましょう。
雰囲気に合う家具が少ない
現在もログハウスが一番作られており、大量生産できるマシンカットの発祥地も、北欧フィンランドです。
北欧風のナチュラルなインテリアは、無垢材の家具や薪ストーブがよく似合いますね。
とはいえ、輸入家具店などで自分好みのものを探すのは、なかなか大変です。
間取りに制限がある
丸太タイプのログハウスは、壁から離して家具を置くことになり、その分だけ間取りのスペースが減ってしまいます。
また屋根の斜面下がデッドスペースになったりと、収納が減って不便です。
建築条件が厳しい
ログハウスは壁が無垢の木なので、防火基準の規制を受けます。
- 「防火地域」にはログハウスを建てられない
- 「準防火地域」には耐火認定のログハウスでないと建てられない
国土交通省で管理しているので、建てる前に確かめておきましょう。
とはいえ、ログ壁は分厚いので燃えると表面に炭化層ができます。
すると炭化層は丸太の内側まで酸素がいかないようにするので、内部まで燃えるのにかなり時間がかかります。
その間に消火できるため、ログハウスは比較的安全だと言われています。
ログハウスに住むには費用がいくらかかるのか
毎日暮らすとなると、しっかり住むことができるログハウスを建てる必要があります。
建築価格はハンドカットとマシンカットでは、当然ハンドカットの方が費用が高くなります。
住むエリアや設備のランクもありますが、ハウスメーカーや商品によっても異なります。
平均的な価格としては、30坪で約2000万円といったところです。
しかし、それでも坪単価66万円程ですから、一般住宅と比べてログハウスが高すぎるということはありません。
一般住宅の坪単価は30〜80万ですので、同じくらいですよね。
また後で詳しく述べますが、ログハウスに長く住むためには3〜5年ごとに外壁の塗装が必要です。
施主が塗装をするにしても、安全に作業する足場作りや塗装費用に10万円以上かかります。
しかし、これらを業者に頼むとしたら、もっと費用がかかりますね。
ログハウスに長く住むためのメンテナンス方法とは
さて、ログハウスに長く住むため、メンテナンスをしないといけない箇所は次の3点です。
- セトリング対策
- 外壁の塗装
- 雨漏りの修繕
セトリング対策
上記で述べたように、ログハウスにはセトリングという現象が起きるのですが、それは築3〜6年で落ち着いてきます。
対処方法としてはログ材の「通しボルト」に緩みが出たら、ナットで締め直すということです。
特に1年目はセトリングが起きるので、こまめに締め直しましょう。
また柱には「ジャッキ」が入っているので、下がった分だけ調整します。
階段は、1段目の下に「スペーサー」と呼ばれる板を入れており、下がった時には抜いて調整します。
しかし、ログ材の収縮は均等ではないので、業者に相談しないと直らないときもあります。
外壁の塗装
2つ目のメンテナンスは外壁の塗装です。ログハウスを建てて3〜5年ごとの周期で、外壁へ塗装を行う必要があります。
一般住宅なら外壁塗装は10年ごとですから、やはり手がかかるといえるでしょう。
ウッドデッキやベランダなどの、雨風があたる場所は、もっと塗装頻度が高くなります。
この際に重要なのは、カビやヤニを洗い落としてから塗装することです。高圧洗浄機などで、雨風でついた汚れを先に取ります。
また塗装剤も、木の呼吸をさまたげずに済む「浸透タイプのログ用塗装」を選びましょう。
雨漏りの修繕
ログハウスの雨漏りの原因となるのは、丸太同士の隙間です。
雨漏りの予防や修繕方法は、隙間を埋めることです。その際使うのは「シーリング材」や「コーキング材」です。
しかし、隙間を埋めたら必ず雨漏りがなくなるというわけでもありません。いかにログハウス好きでも、これらのメンテナンスは負担がかかりますよね。
そのため、塗装作業が少しでも楽にするために次のような方法があります。
例えば足場がないと塗装しにくい部分を、メンテナンスがいらない素材にするなどです。
メンテナンスは大変ですが、メリットもたくさんあります。
- 地震に強い
- 断熱性が高い
ログハウスには地震に強い性質もあります。
揺れると丸太同士が摩擦を起こし、揺れを吸収します。丸太の壁自体が守ってくれるのです。
実は丸太の厚みで外部の熱は伝わりにくく、内部の熱は逃げにくいです。
なので、夏はほぼエアコンを使わず、冬は薪ストーブでも暖かいというわけです。
きちんとメンテナンスできれば、ログハウスは築100年持つと言われています。
まとめ
- ログハウスに住むには、いろんなデメリットが存在する
- 自然素材ゆえに、こまやかなメンテナンスを必要とする
- ログハウスは建築条件が厳しく、防火地域には作れない
- 建築費用の平均は、30坪で2000万円ほどである
- メンテナンスのする箇所は、セトリング対策と外壁の塗装、雨漏りの修繕である
- きちんとメンテナンスすれば築100年は持つ
今回はログハウスに住むデメリットについて考えてきました。
残念ながらいろんなデメリットがありましたが。しかし自然と共存ができるログハウスは、これからもっと増えていくように思います。
メンテナンスで手をかけ、住むごとに愛着がわくのもログハウスの魅力です。
あなたのログハウスに住みたい夢が、叶うと良いですね。
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