乳腺エコーで写真を撮られたとしても焦らないで!乳がん診断経緯とは?
乳腺エコーで写真を撮られたとしても、乳がんとは限りません。
正しい知識を蓄えて、今どの段階の検査をしているのかを把握するようにしましょう。
そして、正しく体の状態を知るには、エコーで写真を撮られた後に精密検査を受けることが必要です。
乳腺エコーで時間がかかったり写真を撮られたりすると、不安になるのはよくわかります。
しかし、エコーに映るものには良性のものもあるのです。
エコー検査で写真を撮られただけであれば、過度に不安になる必要はありません。
この記事では、乳腺エコーで映るもの、乳がんの診断経緯、セルフチェックの方法などをご紹介します。
乳がんは早期に発見できれば治るので、セルフチェックや定期的な検診は大切ですよ!
乳腺エコーで写真を撮られたとしてもがんとは限らない
乳腺エコーで写真を撮られたとしても、それだけであれば、過度に不安になることはありません。
というのは、乳腺エコーに映るしこり(腫瘤(しゅりゅう))には、良性のものもあるからです。
乳房にしこりがあったとしてもその8割以上は良性といわれています。
検査の内容を知っておくことは大事なので、ここでは乳腺エコーについてご説明しますね。
乳腺エコーとは、超音波を出す機械を乳房に当て、体内から戻ってくる音波を分析して内部の状態を画像化するものです。
ちょっと待って。そもそも乳腺ってどこなの?
乳腺とは母乳を作る場所よ。乳頭を根っことして乳房全体に放射状に広がっているよ。
この乳腺エコーを使うことによって、乳腺に存在するしこりを発見することができます。
また、乳腺が発達している場合(若い年代)でも発見でき、しこりが小さな場合でも発見できるとされています。
ただし、エコー画像には良性のしこりも映り、それが良性か悪性かを即座に見分けるのは困難なことが多いのです。
そのため、乳腺エコーで映し出されたしこりについては、写真を撮り、別の検査と合わせて調べることで診断していくことになります。
良性かどうかをはっきりさせるために撮る写真ってわけだね。でも、写真を撮られたらやっぱり不安かも。
そうね。不安をできるだけ軽くするためにも、しこりの原因について説明するね。
しこりとは、周りの組織と異なる膨らみのことを言います。
しこりの正体としては、次の2つの種類があります。
- 液体で満たされた袋状のもの(「嚢胞(のうほう)」と呼ばれる)
- 中身の詰まったもの(通常は、以下で説明する線維腺腫)
よく「水が溜まっている」と表現されるのは、嚢胞のことですね。
嚢胞も線維腺腫も、それ自体は問題のないものです。
ただ、嚢胞の内部にポリープがある場合には、そのポリープが良性か悪性かを検査する必要があります。
そして、しこりができる原因は、一般的には次の2つがあります。
- 線維腺腫
- 線維嚢胞性変化
こらら2つの特徴については、それぞれ次のとおりです。
- 痛みがなく、しこりは可動的
- 乳房を触ると、周りの組織と線維腺腫との間に明確な境界を感じることができる
- 発生原因は不明
- しこりは良性
- 複雑な線維腺腫の場合は、乳がんになるリスクがある
- 乳房の痛みがあり、嚢胞やしこりも見られる
- ほとんどの女性にある
- 原因のひとつは、月経などで女性ホルモンによる乳腺の刺激が繰り返されること
- しこりは良性
- 乳がんのリスクはない
このように、乳腺エコーで写真を撮られた場合でも、しこりの正体はがんとは関係のない場合もあるわけです。
不安になりすぎるとストレスがかかり、体に悪影響を及ぼすおそれがあります。
正しい知識を得て、検査が今どこの段階にあるのかを把握することが大切です。
乳腺エコーでの写真枚数が多いと不安!その後の流れは?
しこりは良性のものも多いという知識があったとしても、乳腺エコーで撮られた写真の枚数が多いと不安になりますよね。
写真を撮られた枚数分しこりがたくさんあるのでは、そのうちのどれかが悪性なのではと疑ってしまうのもよくわかります。
乳腺エコーで写真を撮られた枚数に関わらず、乳がんかどうか診断されるまでの流れを知っておくことは大事です。
ここでは、乳がんと診断されるまでの経緯をご説明します。
まず、乳がんの検査の大まかな流れは次のとおりです。
- 問診、視診、触診、マンモグラフィ、乳腺エコー
- 細胞診、組織診
- 診断
上記の1で異常が見つかれば、2の検査、いわゆる生検を行うことになります。
以下では、それぞれの検査の具体的内容をご説明しますね。
問診では、月経周期、初潮や閉経の時期、出産経験、家族のがん経験、気になる症状などが聞かれます。
外部から見ることで、乳房の形、左右が対称かどうか、皮膚の状態、分泌物の有無などが確認されます。
乳房や脇の下などを触ることで、しこりの有無などが確認されます。
乳房専用のレントゲン撮影機械によって写真を撮影して行う検査です。
乳房を板で圧迫して伸ばし、複数の方向からレントゲン写真が撮影されます。
マンモグラフィは、通常、40歳以上の方々に推奨されています。
というのは、しこりはマンモグラフィに白く写るのですが、若い年代の乳腺も白く写りやすく、見分けがつけにくいのです。
若い年代の乳腺が白く写りやすいのは密度が濃いためです。
上記でも説明しましたが、超音波を利用してしこりを発見する検査です。
マンモグラフィと併用することで、乳がん発見率が高まります。
しこりに針を刺して細胞や組織の一部を採取して行う検査です。
マンモグラフィやエコーで良性か悪性かの判断がつけられない場合や、がんが疑われる場合に行われます。
上記の検査が一般的ですが、場合によってはCTやMRIを行う場合もあります。
乳がんだとわかるまで時間がかかりそうだね。
そうね。生検の結果がわかるまで2週間程度はかかるかな。でも、生検を行うまでの段階である程度わかる場合もあるの。
私の母も、実は乳がんになってしまい、手術を受けました。
母の場合は、定期検診のマンモグラフィで異常が発見され、すぐに紹介状を書いてもらい、早期にがんを発見することができたそうです。
母は定期検診を受けた時点で「がんの可能性が高い」と教えてもらうことができ、早期に対応することができました。
一方、私自身も定期検診の乳腺エコーで写真を撮られたことがあります。
しかし、その直後に先生から「これは水が溜まっているだけです」と言われ、精密検査をすることなく経過観察になりました。
乳腺エコーを受けた後に精密検査を受ける必要が出た場合は、不安になるかもしれません。
ですが、早期に対応すれば良性か悪性かがわかるのも早くなります。
また、私のようにその場で良性だとわかることもあるので、恐れずに乳がんの検査は定期的に受けることをおすすめします。
乳腺エコーで写真撮影がなくてもしこりのチェックを!
乳がんの定期検診は通常2年に1度の割合で行われ、少し間隔があきます。
乳腺エコーで写真が撮影されたとしても、問題がなければ次の検査まで時間があくことになります。
そのため、検診時の乳腺エコーで写真を撮られたかどうかに関わらず、定期的にしこりの有無をセルフチェックすることは大事なことです。
乳がんの発生率は40代以降で高くなりますが、若い有名人が乳がんになった例もあるように、若い年代でも注意しておく必要はあります。
乳がんは、早期に発見されれば完治することが可能な病気です。
しかし、放置しておくと、がんが他の部位に転移しやすく死に至るおそれがあります。
そこで、毎月胸にしこりがあるかどうかをセルフチェックすることをおすすめします♪
次に紹介する方法で、ぜひセルフチェックを行ってみてくだいね。
毎月の月経終了直後、お風呂で行いましょう♪
- 手のひらを使って乳房を全体的に触り、しこりがないかを確認する
- その際に、脇の下も忘れずに触って確認する
- 触り方は、乳頭に向かってなでるようにする(つままない)
- 乳頭をしぼって分泌液が出るか確認する(血液が混じっていないかを確認)
乳腺エコーなどの検査で写真を撮られた場合でも、毎月しこりの有無をチェックしておけば、不安になりすぎずにすみますよ♪
まとめ
- 乳腺エコーで写真を撮られたとしても、良性のしこりの場合も多い
- しこりが良性かどうかを判断するために、他の検査が必要になる場合もある
- しこりの多くは問題がなく、しこりの正体のひとつである嚢胞(のうほう)の中に悪性のポリープがある場合が要注意
- 乳腺エコーやマンモグラフィで写真を撮られた場合でも、乳がんの診断をするには生検を行う必要がある
- 定期検診だけでなく、毎月セルフチェックを行うことが大切
乳腺エコーで写真を撮られたら不安になるのはよくわかります。
不安になるのが嫌だから定期検診も受けない、という方もいるかもしれません。
しかし、それは本末転倒で、もっともやってはいけないことと言えます。
正しい知識があれば、自分が今どの段階の検査を受けていてどの程度がんの危険があるかがわかり、不安は軽減できるはずです。
また、乳がんは早期発見できれば完治することのできる病気です。
正しい知識を持ち、毎月セルフチェックを行いつつ定期検診も受けることで、あなたの体と向き合いましょう。
この記事があなたの不安解消や健康維持に少しでも役に立つと嬉しいです。
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