こんばんはとこんばんわ、語源を学んで正しい表記を覚えよう!!
こんばんはとこんばんわ、どちらが正しい日本語なのかをあなたはご存じですか?現代では「こんばんは」が正しいとされています。
日本語はとても美しく、表現の幅がたくさんある言語の一つです。
その分似た言葉や、同じ読みなのに漢字によって意味が異なるなど、紛らわしい言葉もたくさんありますよね。
その中でも間違って覚えやすい言葉が、「こんばんは」と「こんばんわ」です。
どちらも読みは同じですが、「は」と「わ」で表記が異なりますね。
この記事では、「こんばんは」と「こんばんわ」の語源や、正しい使い方を解説していきます。
英語や中国語など、世界の「こんばんは」も紹介していきますので、ぜひ覚えてみましょう♪
こんばんはとこんばんわ、どちらが正しい?
挨拶は、人と人が交流するうえで、とても重要な言葉です。
おはよう、おやすみ、行ってらっしゃい、行ってきますなど、いろいろありますね。
もちろん、挨拶は家族や友人だけではなく、ビジネスシーンでも毎日のように使用します。
面と向かって言葉で伝えるのであれば問題はありませんが、文字として伝える場合、正しい表記ができているかが大切です。
こんばんはとこんばんわ、正しい挨拶は「こんばんは」
先述した通り、「こんばんは」と「こんばんわ」ならば、現代では前者が正解とされています。
「こんばんは」と表記することについては、昭和61年当時の中曽根内閣の内閣告示により、定められました。
庁文国第八八号 昭和六一年七月一日
助詞の「は」は、「は」と書く。
引用:文化庁 現代仮名遣い
この告示がされて以降、学校の教科書などでも「こんばんは」で統一されるようになり、現代では多くの方が「は」で表記していますね。
「こんばんわ」も間違いではない
では、「わ」と書くのは間違いなのか?
これも間違いではありません。なぜならば、昭和61年より以前は「こんばんわ」と表記されていたからです。
つまり、年代によっては「こんばんわ」が正しいと教わってきているので、それは間違いだ!と一概には言えませんよね。
他にも「こんばんわ」と表記される理由は多々あるとされていますが、あえて「わ」と書くことで「和」に通じ、親しみやすいとも言われています。
今でも、親しい知人への挨拶に「こんばんわ」と書く方もいるのではないでしょうか。
平成時代に流行したギャル語の中にも「こんばんゎ♪」と、故意に小さい「ゎ」を使用している挨拶がありました。
ですが、現代では正式な文章で小文字を使用することはもちろん、「こんばんわ」と書くことは好ましく思われないでしょう。
それでも、昔の方が習ってきた「こんばんわ」を全面的に間違いだ!と否定するのも違います。
どちらが正しいのか間違いなのかというよりは、【現代では「こんばんは」と表記するよう定められている】と覚えておきましょう♪
こんばんはの語源は、「今晩は〇〇ですね。」
それでは、「こんばんは」の語源を辿っていきましょう。
「こんばんは」を漢字で表記すると、「今晩は」になります。
「今晩は寒いですね。」「今晩は月が綺麗だね。」など、文書の始まりの言葉として使われてきました。
この「今晩は〇〇ですね。」が語源です。
今晩は以下を略し、「こんばんは」という挨拶に変化していきました。
略されてできた挨拶だったことに私も驚きましたが、この語源さえ覚えておけば「こんばんわ」ではなく「こんばんは」がスッと出てきますよね。
「こんばんは」と「こんばんわ」で悩んだ時は語源を思い出しましょう!
誰かに教えてあげる時には、語源もぜひセットで教えてあげてくださいね♪
もちろん、これは「こんにちは」も同様です。
「こんにちは」を漢字で表記すると「今日は」になります。
今晩はと同じく、「今日は〇〇ですね。」が略されて「こんにちは」になったと覚えておきましょう。
おはようございますの語源は、「お早いお着きでございます。」
朝の挨拶として使われる「おはようございます」は、歌舞伎から始まったとされています。
歌舞伎役者は衣装や化粧など支度の時間がとても長く必要となるため、朝早くから公演場所に到着していました。
その際、裏方が「お早いお着きでございます。」と歌舞伎役者を労った言葉が変化し、現代にも挨拶として使われている「おはようございます」になりました。
それをさらに略すと、親しい間柄の挨拶として「おはよう」になります。
私たちは、朝一番に労いの言葉をお互いにかけているのです。そう思うと、とても素敵な挨拶ですよね♪
おやすみなさいの語源は、「ゆっくりお休みになってください。」
挨拶の中でも特殊なものがあります。「なさい」という命令形が付いた「おやすみなさい」です。
命令形にも関わらず、寝る側の人も「おやすみなさい」と伝えますよね。
この言葉は宿屋の主人から始まったとされ、客人に対して伝えた「ゆっくりお休みになってください。」が語源です。
旅で疲れたであろう客人に対して労いを込めて伝えた言葉が略されて「おやすみなさい」になりました。
命令形が付いているからと言っても決して命令されているのではなく、労いの言葉であることを覚えておきましょう。
そして、おやすみなさいと言われた時には、「あなたもゆっくり休んでくださいね。」の意味を込めて「おやすみなさい。」と伝えてあげてください。
こんばんはを使うのは何時から?基本的には日没時!
おはようございます、こんにちは、こんばんは、おやすみなさい。
日常的に使う挨拶ですが、「何時から切り替わるんだろう…?」と疑問に思ったことはありませんか?
実は、挨拶が切り替わる時間は明確に決まっているわけではありません。
ですが、企業によっては切り替える時間を定めている場合もあります。
私が勤めていた大手スポーツジムでは、午前9時~10時までは「おはようございます」、10時~17時までは「こんにちは」、17時以降は「こんばんは」でした。
このように、企業によって定められている場合には、そのルールに従って挨拶を切り替えていきましょう。
ちなみに、秘書検定では次のように定められているようです。
「おはようございます」は午前10時まで。
「こんにちは」は10時から18時まで。
「こんばんは」は18時以降。
見ての通り、私が勤めていた企業と秘書検定でも多少のズレがありますね。
何時からと明確に定められているわけではないので、特にプライベートでの挨拶は最終的に個人の感覚頼りになります。
おおよそ、朝起きてからお昼前までは「おはようございます」、お昼から日没時までは「こんにちは」、日没以降は「こんばんは」と覚えておけば大丈夫でしょう。
夕方でも夜でも「おはようございます」を使うのはなぜか
挨拶の中でも「おはようございます」は特殊で、高校時代にバイト先へ出勤すると、夕方にも関わらず「おはようございます!」と挨拶していました。
あなたにも覚えがあるのではないでしょうか?
では、夕方や夜にも関わらず、職場で「おはようございます」と挨拶するのはなぜなのか。
「おはようございます」は、その日のうちに初めて会う人へ伝える挨拶とされているからです。
バイト先に出勤した時、その日の夕方に初めてバイト先の人たちに会うから「おはようございます」を伝える、というわけですね。
次の日に出勤しても、例え何時からでも、その日のうちに初めて会うので「おはようございます」となるのです。
もちろん、これが正しい!というわけではありません。
先にも言いましたが、企業によって挨拶のルールは異なるので、そのルールに従いましょう。
こんばんはを英語や中国語で言ってみよう!!
世界には196の国(日本が承認している国の数195+日本)が存在し、実に7,000以上の言語があるとされています。
今回はその中から、世界で最も使用されている言語ランキングTOP3の挨拶を紹介していきますので、興味のある言語はぜひ覚えてみてくださいね♪
言語ランキング1位「英語」での挨拶
- おはようございます→「Good Morning.」(読み:グッモーニン)
- こんにちは→「Good Afternoon.」(読み:グッアフタヌーン)
- こんばんは→「Good Evening.」(読み:グッイブニン)
- おやすみなさい→「Good Night.」(読み:グッナイ)
英語の挨拶といえば、他にも「Hello.」(読み:ハロー)がありますね。
こちらは「こんにちは」の意味以外にも「おーい!」や、「やあ!」など呼びかけにも使うことができるので、使用されることが多い挨拶です。
言語ランキング2位「中国語」での挨拶
- おはようございます→「早上好」(読み:ザオシャンハオ)
- こんにちは→「你好」(読み:ニーハオ)
- こんばんは→「晩上好」(読み:ワンシャンハオ)
- おやすみなさい→「晩安」(読み:ワンアン)
中国はとても広大で、地域によって方言があります。
中国語と一言でいっても、広東語や上海語という言語が確立されており、同じ漢字でも読みが異なるので注意が必要です。
例えば「你好(ニーハオ)」も、広東語では「你好(ノンホ)」、上海語では「你好(ネイホウ)」と読みます。
漢字は変わらないので手紙やメールで伝える場合には問題ありませんが、言葉にすると全く伝わらない…中国語は奥が深いですね。
言語ランキング3位「ヒンドゥー語」での挨拶
- おはようございます→「シュブ プラバート」
- こんにちは→「ナマステ」
- こんばんは→「シュブ サンディーヤ」
- おやすみなさい→「シュブ ラートリー」
※本来はヒンディー語ですが、片仮名で表記しています。
「シュブ プラバート」、「シュブ サンディーヤ」は仰々しい言い方のため、現地でもほとんど使われないそうです。
朝も昼も夜も、「ナマステ!」と挨拶する場合が多いので、「ナマステ」と「シュブ ラートリー」を覚えておけば間違いはないですね。
英語や中国語、ヒンドゥー語の挨拶を覚えて、世界各国の方にも心温まる挨拶を伝えて交流していきましょう♪
まとめ
- こんばんはとこんばんわ、現代では「こんばんは」が正しいとされている
- 「こんばんわ」も親しい間柄であれば間違いではない
- こんばんはの語源は「今晩は〇〇ですね。」
- こんにちはの語源は「今日は〇〇ですね。」
- おはようございますの語源は「お早くお着きでございますね。」
- おやすみなさいの語源は「ゆっくりお休みになってください。」
- 秘書検定では朝から10時までは「おはようございます」、10時から18時までは「こんにちは」、18時以降は「こんばんは」と定められている
- 世界には7,000以上の言語があり、挨拶もそれぞれ異なる
こんばんはとこんばんわについてお話ししましたが、語源を知り正しい表記が分かりましたね!
どの国にも挨拶があり、もちろん表記や発音は異なります。
ですが、国や表記は関係なく、挨拶には相手を労り思いやる気持ちがこもっているのです。
大切な人に、温かい気持ちの挨拶を贈りましょう♪
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