建売の値引きはどれくらいいける?100万円以下なら可能な3つの戦略
建売住宅を買うのにどれくらい安くなるかと値引き交渉しても、100万円以上の値引きはほぼ無理です。
人生で一番高い買い物になるマイホーム。金利だけでも100万単位になります。
どれくらい値引きできるかは重要ですし、値引きも100万円近くとなれば大きいです。
新築の建売は、タイミングによっては値引き交渉できる可能性はあります。
しかし、どれくらいになるかと、むやみに値引き交渉を持ちかけると、まず売主に嫌がられます。
今回は、値引き交渉を持ちかけるのに良いタイミングや、値引き以外の節約方法もご紹介します。
建売の値引きはどれくらいになる可能性があるか
ネットの情報で、値引き交渉したら300万円下がったなどと書かれている場合があります。まずこのケースは例外だと思ってください。
建売を買うときにどれくらいになるか値引き交渉しても、100万円以上下がることは、ほぼありません。
どれくらい値引きするか考える前に、交渉相手はどこなのかを知っておく必要があります。
交渉相手①建売の売主である不動産会社やハウスメーカー
交渉相手②建売の売主ではない不動産会社(仲介会社)
困ったことに、同じ不動産会社でも、売主の場合とそうでない場合があります。
売主の場合は直接交渉し、仲介会社の場合は仲介会社の営業担当が売主と交渉します。
建売の価格をどれくらいにするのか決めるのは売主ですから、いくら営業担当が値引きすると言ってくれても無理な時があるのです。
建売の値引き交渉できるタイミングはいつなのか
まず建売住宅とはどんな物件なのか、もう一度考えていきましょう。
つまり建売でも、着工前の物件を買うこともあるのですね。
ですのでこの場合、着工前に値引き交渉するのは絶対に避けましょう。
なぜなら仮に価格が下がったとしても、設備のグレードなどを建築中に下げられる可能性があるからです。
値引き交渉のタイミングで、おすすめなのは、次の6パターンです。
- 建築直後
- 住宅の完成から3ヶ月経過
- 売主の決算時
- 購入する意思が固まったとき
- 住宅の完成から9ヶ月経過
- (区画分譲なら)最後の一邸
建築直後
建築してしまえば、値引き交渉しても手抜き工事はできません。
しかしそれが人気の物件だと、売主の言い値で買ってくれるお客様もいるはずなので、売主が値段を下げることはないでしょう。
住宅の完成から3ヶ月経過
人気の物件だと、建築完成2ヶ月以内に売れてしまうことがほとんどです。これ以上過ぎてしまうと、売主にも焦りが出てきます。
建てるために銀行から資金を借りているので、早く回収したいと思うからです。
ちょうど価格の見直しを考えている時期なので、値引き交渉がしやすいときです。
ただし、すでに大幅値下げをした後の値引きは、さすがに難しいので小まめに最新情報を確認しましょう。
売主の決算時
ハウスメーカーは決算ごとに、物件の価格見直しを考えることも多いです。
売りたい物件であれば、利益を度外視して、大きく値引きしてくれる可能性があります。
ただ決算時に目標達成している会社は、決算期とはいえ値引き交渉に応じない場合が多いです。
購入する意思が固まったとき
売主が一番警戒するお客様は、買う意思もないのにとりあえず価格を下げるように言ってくる人です。
購入の意思が決まってから、値引き交渉をしましょう。
住宅の完成から9ヶ月経過
建築して1年経った物件は新築扱いにならず「未入居物件」として扱われます。
実は新築物件というには「建物完成から1年以内」かつ「誰も住んだことがない」という条件があるのです。
その条件から外れてしまうと未入居物件となり中古扱いになるので、新築が好きな日本人には受けが悪くなります。
築1年が来る前には売りたいという心理が働くので、9ヶ月超えた頃が交渉しどきなのです。
新築物件は「所有権移転の登録免許税」や「固定資産税」が軽減されるなどのメリットもあります。
しかしそれらは、中古である未入居物件には適用されません。そういう状態もあり、売主は1年以内に売りたいのです。
(区画分譲なら)最後の一邸
分譲住宅は区画ごとに販売しているケースもありますね。
その最後の一邸になった物件は、やはり早く売ってしまいたいと、値引き交渉に応じてくれる場合があるでしょう。
建売の値引きには限界があるのでそれ以上追求しない
初めに建売の値引きは、100万以上は難しいと述べました。
例えば3080万円の物件なら、端数の80万円なら値引きしてくれるかもしれません。
値引きが難しい理由としては、次の2点があげられます。
建売の値引きが難しい理由
- 建売はもともと販売価格が安いから
- 手数料がかかっているから
建売は効率良く家を建てているので、もともとが安いのです。
たとえばある物件が土地と建物セットで3,500万円で販売しているとして、それを注文住宅にすると3,500万円では難しいです。
建売住宅は一部にまとめて何棟も建設することが多いため、資材や工事費など1棟あたりのコストが大幅に抑えられます。
土地代が建売住宅よりも20%ほど割増しの場合がほとんどですし、仲介会社経由の場合は、売主からに比べ、値引きは殆どできないことになります。
値引きのための戦略
もし、限界まで値引きをしようとすれば、次のことを準備しましょう。
- 売主から購入する
- 値引き交渉の前に住宅ローンの審査を通しておく
- 売主との関係を大切にする
まず建売物件を探すとき、売主が販売している物件を探しましょう。
理由は、仲介会社を通すと手数料がかかるからです。どれくらいかかるかというと、販売価格の3%+6万円が相場です。
例えば5,000万円の物件なら、156万円が手数料になるわけです。自分で交渉すればこの金額がいらなくなるなら、頑張れそうですよね。
ただ、売るのは労力がかかるため、売主が直接売る物件数には限界があり少ないです。
物件によっては複数の仲介会社がからんでいる場合があります。その場合は、一番手数料が安い仲介会社に頼むというのも手です。
またいくら買う意思があっても、住宅ローンの審査に通らなければ購入は難しくなります。
同じ時期に、審査を通した他のお客様がいれば、間違いなくその人へ売ることになるでしょう。
審査を通した実績を持って、購入する意思を見せ、この金額までが限界だと示せば、多少の値引きができるはずです。
またいくらお客様だといっても、クレームをつけて値引き交渉するのは絶対に止めましょう。
売主とは購入した後も、メンテナンスなどでお世話になるのです。お互いが気持ちよく売買できる範囲で値引き交渉をしましょう。
家の購入にかかる費用の節約
値引き交渉を頑張るのもいいですが、他にも節約できるポイントがあります。
- 住宅ローンの借り方を検討する
- 消費税増税前に購入する
- 登記を自分で行う
- 保険会社を検討する
- 家具などの支払いをクレジットカードで行う
順に説明していきますね。
1.住宅ローンの借り方を検討する
まず住宅ローンを借りるのに、変動金利・10年固定・フラット35で、それぞれ金利が変わります。
一番安いとされているのは変動金利で、ここ20年ほど安さをキープしていますが、景気によって変わるので注意が必要です。
2.消費税増税前に購入する
次に消費税が増税されるのが、いつなのかは定かではありません。2030年までに15%にする案も出ていますね。
しかし建物には消費税がかかるため、たとえ1%の増税でも万円単位で支払いが変わってきます。
3.登記を自分で行う
住宅を購入するには、法務局へ「不動産登記」を行う必要があります。
住宅ローンで購入するには「建物表題登記」「所有権移転登記」「保存登記」「抵当権設定登記」の登記が必要です。
4.保険会社を検討する
住宅を購入すると、火災保険や地震保険などに入る必要性が出てきますね。
こちらも各会社で違いがありますので、よく検討してみましょう。
5.家具などの支払いをクレジットカードで行う
最後に、家の購入では一千万単位でお金が動くため、だんだんとお金の感覚がマヒしてしまいます。
家に合わせて家具などを買い替えたくなりますが、本当に必要なのか冷静に考えてみてください。
また家具など買うときは、くれぐれも現金ではなくクレジットカードなどで購入すること。
ポイント還元率が高いカードで集中すれば、欲しいものをタダで購入できることもありますよ。
まとめ
- 建売の値引きはどれくらい交渉しても100万円以上は無理である
- 建売の販売先は、売主または仲介会社である
- 販売直後におけると値引き交渉は、ほぼ無理である
- 値引き交渉しやすいタイミングが6つある
- 建売はすでに安く販売されており、仲介手数料もあるため、値引きしにくい
- 値引き交渉に入る前に立てる3つの戦略がある
今回は、建売住宅をどれくらい値引きできるかについて考えてみました。
一生に何度もない大きな買い物ですし、家は一点物の商品です。
間違っても挨拶代わりに「どれくらい安くなります?」など聞かないようにしましょうね。
売主とも良い関係を築きながら、常識的な範囲で値引き交渉していきましょう。良い建売が見つかることを願っています。
- 切り花が長持ちするようハイターを入れたら?気になる実験結果発表 - 2021年7月27日
- 老後の一人暮らしで賃貸だと生活費が高すぎる…今からできる生活防衛 - 2021年7月26日
- 職場に気になる人がいるのに話せない…その心理と突破方法伝授 - 2021年7月24日
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません